外商顧客になるためには、それなりの年収が必要になると言われています。
百貨店ごとに厳しい独自審査をしていることがほとんどで、条件や基準は公開されていないことが多いです。
とはいえ、年収や社会的信頼は高いほど審査に通過しやすくなる、と言われているのは事実であり、申込書や通過者のスペックをもとに基準を推測することはできます。
たとえば年収は、1,000万円を最低条件と明らかにしている百貨店もあれば、年収以外の部分を重視していると予測できる百貨店もあります。
・外商顧客に必要な年収や基準とは?
・人気百貨店の基準とする年収や申込資格
・外商顧客になるためにできること
この記事では、外商顧客として必要な年収や基準を、いくつかの人気百貨店を具体例にあげながらご紹介します。
どの百貨店の申込基準を満たしているか、どんなスペックのカードを選びたいかを考えながら、読み進めてみてください。
人気百貨店の外商カードの年収や基準を比較
百貨店が設定している年収や審査基準は、それぞれ異なるものです。
今回は、人気のある百貨店4つの審査基準を具体的に比較してご紹介します。
百貨店 | 年収基準 | 年会費 | 申込資格 |
大丸松坂屋 | 特になし | 11,000円 | ・20歳以上である ・年収が安定している |
高島屋 | 特になし | 11,000円 | ・27歳以上である ・安定収入がある ・自宅や勤務先に連絡が取れる |
三越・伊勢丹 | 特になし | 11,000円 | ・満18以上である ・年収が安定している ・自宅と勤務先に連絡が取れる |
近鉄 | 年収1,000万円以上 | 無料 | ・30歳以上 ・年収1,000万円以上 ・同居家族がいる ・本人または同居家族が不動産を所有している ・社会的信頼度の高い職業で一定年数勤務している |
いずれの外商カードも、日本国内に住んでおり日本語で申込が可能であることが前提です。
年収については「近鉄」以外は特別に定めておらず、実際には総合的に社会的信頼が厚い人が審査に通っているのが共通点と言えます。
▼大丸松坂屋の外商カードの特徴
- 年収基準はなく収入が安定していれば審査通過率が高い
- 大丸松坂屋で年間100万円以上の買い物で招待の可能性あり
- 年間70万円以上の買い物で翌年度10%優待
▼高島屋の外商カードの特徴
- 年間100万円以上の利用で年会費が無料
- 割引タイプとポイントタイプが選べる
- 非公開販売会への招待など外商顧客としてのサービスが充実
▼三越・伊勢丹の外商カードの特徴
- ゴールドカードの審査基準は年収300万円と言われている
- 一般カードで購入実績を積み招待を受ける必要がある
- 年間約14万円購入すればもとが取れる
▼近鉄の外商カードの特徴
- 審査基準がかなり高く申込自体が難しい
- 取得できれば年会費無料でお得
- 年会費無料で駐車場代無料や割引などメリットが大きい
ここからは、それぞれの百貨店で外商カードを作る場合の基準や特徴を、より詳しく解説していきます。
大丸松坂屋の外商カードの基準・特徴を解説
大丸松坂屋の外商カードは、まさに「外商顧客」というイメージ通りのサービスが受けられる外商カードと言えるでしょう。
なによりの魅力は、他の外商カードでは実現が難しい「最大11%」の割引が効く期間があることです。
・年会費:11,000円/年
・家族カード:1,100円/年(上限4枚)
・国際ブランド:VISA
・ETCカード:無料
年会費は11,000円(税込)で、外商カードの標準的な設定です。
・優待割引率が高い
・優待アップ期間で11%割引
・割引+1%還元あり
・お得意様ラウンジが使える
・非公開イベントに参加できる
大丸松坂屋では、利用するほど優待率が高くなります。
・30万円未満:5%
・30万円以上70万円未満:8%
・70万円以上:10%
他の百貨店ではほとんどの場合に、100万円以上の利用で10%の優待と設定しています。
一方で大丸松坂屋では、年間に70万円以上利用することで10%の優待対象となり、かなりお得度が高い外商カードであると言えるでしょう。
高島屋の外商カードの基準・特徴を解説
高島屋の外商カードには、「ゴールド」と「プレミアム」の2種類が存在します。
いずれも年会費は11,000円ですが、「プレミアム」だけは初年度の年会費が無料であるうえに、年間100万円以上の利用があれば翌年度の年会費も無料です。
・年会費:11,000円(税込)
・カードブランド:VISA/JCB/アメックス/マスター
・家族会員:1,100円/枚(上限4枚)
・ETCカード:無料
年間利用額が100万円以上で「ゴールド」への招待、年間利用額が300万円以上で「プレミアム」への招待があります。
・VIPルームでの試着
・非公式な販売会への招待
・自宅への訪問営業
・優待ポイントあるいは割引
「ゴールド」であれば優待ポイント、「プレミアム」の場合には優待ポイントと割引どちらかを選べるようになります。
毎年300万円以上利用するのであれば、高島屋のお得度が高いです。
三越・伊勢丹の外商カードの基準・特徴を解説
三越・伊勢丹の外商カードは、完全招待制です。
自分から申込ができないため、まずは一般カードを作成し、購入実績をつけて招待を待つ必要があります。
・年会費:11,000円/年
・家族カード:1,100円/年(上限4枚)
・国際ブランド:VISA
・ETCカード:無料
厳密にいうと、外商カードレベルのカードであれば、オンライン申し込みは可能です。
外商レベルのカードでは、下記のようなサービスが受けられます。
・毎年4,200円分のクーポン付与
・空港ラウンジサービスの利用
・手荷物手配サービス
・旅行時の保険サービス
なお、外商カードと内容はほとんど変わらないと言われているため、申込条件をクリアしているのであれば取得を試みて損はないでしょう。
近鉄の外商カードの基準・特徴を解説
近鉄の外商カードを取得するためには、かなり厳しい申込条件をクリアする必要があります。
しかし、申込条件をクリアして取得ができれば、年会費無料でお得な優待が受けられるため、かなりお得なカードです。
・年会費:無料
・家族カード:上限3枚(同居している同姓に限定)
・外商優待率:5〜10%
・国際ブランド:ハウスカード
・ETCカード:なし
なお、近鉄の外商カードが作れるのは、下記の職業に当てはまる人だけです。
- 企業経営者
- 大学教授
- 医師
- 士業
- 自営年数が5年以上の人
- 官公庁あるいは上場企業に10年以上勤務している人
一般的なサラリーマンであれば、上場企業に10年以上勤務していることが条件です。
・百貨店の駐車場が無料になる
・プラチナサロンが使える
・近鉄各種サービスの割引を受けられる
近鉄系列の不動産やレストランなどの利用時にも割引が効くようになり、満足度は高いでしょう。
【まとめ】外商顧客に必要な年収基準は百貨店によって異なる!
外商顧客になるために必要な年収や基準は、百貨店それぞれが独自に用意しているものです。
とはいえ基本的には、年収だけでなく社会的信頼が高いことが重視されるため、下記をクリアしていればどのような百貨店でも外商顧客になりやすいでしょう。
- 年収が1,000万円を超えている
- 勤続年数が10年を超えている
- 起業してから5年を超えている
- 30歳を超えている
- 滞納や借入の事実がない
- 百貨店のカードで購入実績がある
なお上記は、嘘をついても簡単にバレてしまいます。
嘘がバレてしまえば永久的に審査通過が難しくなる可能性もあるので、必ず本当のことだけを書きましょう。
上記の内容に当てはまっていなくても、百貨店の購入実績があれば、審査に通過できる可能性は高くなります。
まだ百貨店のカードを作っていない人は、いずれか一つの百貨店に絞って、ショッピング実績をつけることから始めてみてはいかがでしょうか。