百貨店のお得意様である「外商顧客」といえば、いかにも裕福そうなおじいちゃん、おばあちゃん世代を思い浮かべる人は少なくないでしょう。
しかし近年では40代以下の顧客が外商顧客になることが珍しくなく、外商顧客だけが参加できるイベントでもベビーカーを押す新婚夫婦の姿を見かけることがあります。
ではなぜ今、百貨店の外商サービスは人気を集めているのでしょうか?
・40代以下の若年層に外商サービスが人気の理由
・若年層による外商サービスの賢い利用方法
・おすすめの百貨店と外商サービス
この記事では、外商顧客になる40代以下の若年層が百貨店の外商サービスに魅力を感じている理由や、百貨店による時代の動きへの対応方法を、詳しくご紹介します。
40代以下の外商顧客が増加しているって本当?
今までは百貨店の外商顧客といえば、60代以上の富裕層がメイン顧客と言われてきました。
しかし最近では、40代以下の若年層が外商会員となり、ハイブランドの買い物を自由に楽しんでいるのだとか。
先日は日本経済新聞からも、2022年時点で伊勢丹新宿本店にて、44歳以下の外商顧客数がコロナ禍前の5倍にふくれあがったことが発表されました。
さらに大丸松坂屋では、新設したオンライン申し込みの窓口から入会したうちの6割が、44歳以下だったことを明らかにしています。
世界的な新型コロナウイルスの影響により、外国客がいちじるしく減ってしまったことにより、訪日外国人からの需要が減少した時期。
百貨店のハイブランドに目を光らせていたのは国内の若年層であることは、驚くべき事実であるように見えるかもしれません。
しかし時代背景を見てみると、理にかなっていると言えるかもしれません。
なぜ?40代以下の外商顧客が増加している理由とは?
40代以下の外商顧客が増加している理由は、時代背景にあると言えるでしょう。
具体的には、たとえば下記があげられるのではないでしょうか。
- 稼ぎの高い若年層が増えている
- ハイブランドが身近になっている
- 百貨店の信頼度が注目されている
理由それぞれについて、詳しくご紹介していきます。
40代以下に外商が人気な理由①:稼ぎの高い若年層が増えている
今までは多くの人が企業に勤め、年功序列で給料を受け取ることが自然でした。
若者の稼ぎは必然的に少なく、子育てもあいまってハイブランドにあてるお金の余裕はなく、60代あたりになってやっと百貨店での優雅な買い物を楽しめるようになるというイメージです。
しかし最近では企業に勤めて働くだけが、収入を得る手段ではなくなりました。
SNSやインターネットの力を使い自力で稼ぐ人も増え、若いうちから稼ぎの良い人は増えています。
さらに副業ブームもあり、本職よりも副業のほうが稼げるようになる若者も少なくありません。
共働きの子なし世帯が増えているというのも、現代日本における現実的な部分と言えるでしょう。
少子高齢化により、子どもをつくらないと決めた夫婦が、ハイブランドの購入を楽しんでいるのかもしれません。
40代以下に外商が人気な理由②:ハイブランドが身近になっている
SNSの普及にあたり、インフルエンサーがハイブランドを所有し紹介する機会も増えています。
ハイブランドを目にすることが多くなるほど、ハイブランドへの憧れや欲求も大きくなるため、需要が高まっていると考えるのは自然でしょう。
ハイブランド側としても若年層のファン獲得のために動いており、若い世代に喜ばれるような商品デザインやロゴが増えている傾向があります。
時代とともに若年層のハイブランド注目度は全体的にアップしているからこそ、百貨店もその波に乗り、若年層の外商顧客の獲得のため動き出しているのでしょう。
多くの百貨店が外商カードのオンライン申込の受け付けを始めた点についても、多くの若年層が外商会員になることを希望していることがよく読み取れるのではないでしょうか。
40代以下に外商が人気な理由③:百貨店の信頼度が注目されている
オンラインで気軽にショッピングできるようになった現代だからこそ、ネットでの買い物の危険についても熟知される時代になりました。
顔の見えない相手に高額を払ってハイブランドを買う、というのは大きなリスクであることは、若者世代にもよく知られています。
一方で百貨店に入っているブティックは間違いなく本物であり、そこで直接購入できるものも本物であることは、言うまでもありません。
ネットショッピングが当然になった現代だからこそ、百貨店という場所の信頼度が飛躍的にアップしていると言っても過言ではないでしょう。
本物であることに意味があるハイブランドだからこそ、百貨店という場所で購入することへの安心感は、若者にこそ必要とされているのかもしれません。
40代以下の外商顧客に向いている外商サービスとは?
40代以下の外商顧客に向いている外商サービスの例としては、たとえば下記があげられるでしょう。
- 割引やポイント還元での優待
- 外商専用サロンの無料利用
- 駐車場の無料利用の可能
- 国内外の旅行保険付帯
- 外商イベントへの特別招待
- 空港ラウンジの優待利用
いずれも若年層こそ有意義に活用しやすいサービスと言えるのではないでしょうか。
外商サービスを受けるためには、外商顧客になるための審査を通過しなければなりません。
審査とは、百貨店それぞれが発行している「外商カード」の取得です。
「外商カードって何?」というかたは、下記の記事もあわせてご活用ください。
参考記事:百貨店のハイステータスカード「外商クレジットカード」とは?基礎から解説
40代以下の若年層におすすめの百貨店は?
40代以下の若い層が外商顧客になるのであれば、シンプルにお得度の高い「大丸松坂屋」がおすすめです。
通常は最大10%の割引、定期的に開催されるポイントアップ期間では最大11%の割引が受けられます。
他の百貨店が「ポイント制」で還元することが多い点や、最大10%の優待を受けるためのハードルが高い点をふまえても、大丸松坂屋の外商カードはとても優秀です。
他の百貨店との優待率の比較や、大丸松坂屋の外商カードについて詳しくは下記の記事でもご紹介しているので、あわせてご活用ください。
参考記事:外商の割引率を比較!どれくらいお得なの?入会方法とは?詳しく解説
参考記事:大丸松坂屋の外商カードの特徴とは?年会費や優待、条件を徹底解説!
【まとめ】40代以下の若年層にこそ外商サービスは便利!
40代以下の若年層にこそ、百貨店の外商サービスが人気を集めている時代です。
とはいえハイブランドは使うという実用的な面だけでなく、資産として所有したいと考えるのは、若年層だけではありません。
オンラインショッピングが簡単にできる時代になった今、改めて百貨店の魅力が光り、幅広い層から需要を集めているのでしょう。
百貨店では、外商顧客専用のオンラインサイトを用意するなど、信頼性はそのままオンラインビジネスの利便性を取り入れる動きに出ています。
百貨店が若年層の新規顧客を獲得するため前のめりになっている今であれば、オンラインから比較的気楽に申し込みが可能です。
ハイブランドが購入したいと考えるのであれば、百貨店が新規外商顧客の獲得に前向きな今がチャンスと言えるかもしれません。
参考記事:大丸松坂屋の外商サービスがすごいって本当?お得意様カードの取得方法も解説